ナンバーガールの話
あの夜から一晩が過ぎ、硬くて寝心地の悪い職場の夜勤用ベッドで忘れる前にとこのブログを書いている。
話は7ヶ月前、2019年2月15日の金曜日に遡る。
「NUMBER GIRL 17年ぶり再結成」の報せが飛び込んだのはー
夕方、退勤しいつも通りTwitterを開くと、1年で3回程度しか見ないナンバーガールの文字列が無限に目に飛び込んできた。
有名人や女性声優や、アニメのキャラクターが透明少女のカバーでもしたのだろうと軽いノリでタイムラインを追いかけ、それがハズレであることを知る。
とはいえ100%サプライズというわけではなかった。
2018年、ELLEGARDENが活動を再開したのはまだ記憶に新しい頃であった。
便所の落書きレベルの願望でナンバーガール、生で観てえなあ…程度のものではあったが。
あくまで“活動休止“だったエルレと違い、ナンバーガールは“解散“していたからだった。(幸運にもエルレを生で聴く機会が与えられたので、エルレの話はまた)
そんなこんなで4月の桜が散る頃、何故か名古屋公演のチケットが手に入り、9月27日の金曜日を待つ生活が始まった。
当選メールはどういうわけかこの世から消えてしまった。無常。
本日の当直の代休という名目で当日の休暇を勝ち取ったものの、彼らが出演予定だったライジングサン1日目は台風のため中止、ライジングサンを除く名古屋までの5回のライブの感想が全く目に入らなかったこともあり本当にナンバーガールを観ることができるのか?の疑問は最後まであった。4人が現れ「鉄風、鋭くなって」のイントロが流れるまではー
当たり前のことだけど今年26歳になる自分は衝動のまま世紀を跨いだ頃の彼らは知らない。
2010年、17歳になるかならない頃、多くの好きで聴いてた音楽が変わる少し前、4つ打ちダンスロックもやたらボーカルの顔がいいバンドも猛威を振るう前の話。細かくは忘れたけど彼らのフォロワーの作った音楽に触れていたので少し辿れば自然に辿り着く物だった。
当日、発券したチケットに印刷されていた番号は951。クラブダイアモンドホールにこんな大きな番号が入れることを初めて知った。
意味不明なTシャツを購入し、待機列に並ぼうとして連れていかれたのが隣の雑居ビルの照明も付いていない真っ暗な3階の踊り場。自分の後ろには15人程度しか確認できない。この階段で足を踏み外せばナンバーガールには出会えない、緊張。
いつの間にか列は進み、入場。開演までの30分程度があっという間に過ぎてしまった。
周りを見渡せば当時の衝動を忘れられないまま歳をとったであろう40代と思われるおっさん、バンドが好き同士で夫婦になったのか30代の男女、大学生、自分と同じキモオタメガネ、そしてセーラー服の女子高生。彼女は向井が妄想でこの日のために生み出した存在なのでは。
そして鋭い音が鳴り、ナンバーガールは実在することが証明される時間が訪れるー。
Tシャツ、オタクか?
続く↓
https://mon92292.hatenablog.com/entry/2019/09/29/012836